マイ・フィールドの住人たち



2023年 速報


ソリハシセイタカシギ 2023年 8月
貯水池の水面を、涼しげに泳いでいる2羽の白い鳥を発見。
ユリカモメかなと双眼鏡を向けると、なんとソリハシセイタカシギ。ソリハシって泳ぐんですね。初めて見ました。
足が長いとは言え、底に届くような水深ではない。
もしかしたらと、スロープで羽繕いをしている写真を拡大してみたら、足指の間に水掻きがついているようでした。
だからあんなにスムーズに泳げるんですね。

それにしても、旅鳥のソリハシセイタカシギがなんでこの時期に・・・。
長いことこの辺りをうろついていた迷走台風6号の、置き土産でしょうか。

今回のソリハシセイタカシギは、2週間ほどの滞在でした。


アカエリヒレアシシギ 2023年 6月

居残りのオオバンが1羽、貯水池の越流口でくつろいでいた。その横にちょこんと何か小さいものが。シギ?、ゴミ?。
しばらくして戻ってみると、その小さいものが水面をぷかぷか移動していた。ゴミじゃなさそう。体型からカイツブリでもないようだけど、遠すぎてよくわからない。あのサイズで泳ぎ回っているとなると、アカエリ・・・?。

所用を済ませた後、どうしてもあの小さいぷかぷかが気になってもう一度行ってみた。今度は池の真ん中あたりにいた。これならと、カメラを向けたらアカエリヒレアシシギでした。
これはまたなんとも珍しいお客さんが。たぶん7年ぶりぐらいです。この貯水池で見られたのは4日ほどでした。
唐突に姿を見せる感じのあるアカエリヒレアシシギ。次はいつ会えるのでしょうか。

九州以北では旅鳥として渡りの時期に群で見られるそうですが、沖縄・奄美では少ないそうです。




クロハラアジサシ & ハジロクロハラアジサシ 2023年 6月
未明に台風2号(975hPa/25m)通過。
一時、猛烈な勢力にまで発達した台風でしたが、沖縄・奄美に接近するころには勢力は弱まり、幸いにも大きな被害を出さずにすみました。

強風域を抜けきれていない昼過ぎ、西寄りの強い風を避けるように数十羽のアジサシ類が、田んぼや牧草地で羽を休めていました。ほとんどがクロハラアジサシのようでしたが、ハジロクロハラアジサシも数羽混じっているようでした。

与論島では、クロハラアジサシは渡りの時期によく見られますが、ハジロクロハラアジサシは稀で、台風前後などの風の強い日に現れることが多いようです。



ホウロクシギ(?) 2023年 6月

こいつはホウロクシギでしょうか。
ダイシャクシギは時々見ますが、ホウロクシギは与論島では稀です。
といっても、ダイシャクシギとホウロクシギは見分けるのが難しい鳥。遠目で見つけることが多いので、「とりあえずダイシャクにしとこう」という感じなので、両種合わせて時々見ます。ということです。

島の西側の海岸。小ぢんまりした砂浜で、長い嘴を起用に使ってカニの巣穴を探っていました。
台風2号が接近中だったこの日、雨交じりの強い東風が吹いていて、風を避けるために飛来したのかもしれません。
与論島では、台風前後などの風の強い日に見ることが多いようです。




オウチュウ 2023年  5月

2020年以来3年ぶり。 会えるとなんか、ラッキーと思える鳥。
尾が長く先端が燕尾状で格好いい鳥。 ヒタキのような機敏な動きではなく、ひらひらした感じで虫を捕らえるフライングキャチも優雅に見えて、まるで社交ダンスを踊っているかのよう。ずっと見ていたいけど、警戒心が強いようで近寄るとすぐに逃げてしまう。

与論島では、4月から5月に見られることが多いようです。8月と10月に見られることもあります。滞在期間は短く、数日程度でしょうか。なので見逃すとその年は見られなかったということに。
全国的には、稀な旅鳥として日本海側の島嶼や南西諸島で記録されているそうです。 そんなこんなで見られるとラッキーと思う鳥です。



ノスリ 2023年 3月

やっと会えたノスリ。何年ぶりでしょうか。
「いたよ」情報は、知人などからたまに聞くのになぜか直に会えない。縁のない鳥。

切り通しの坂を抜けるあたり、不意に頭上を横切った大きな鳥影。サシバじゃないとすぐに感じた。 となれば追うしかない。
少し開けたところへ出て振り返ると、尾根の上辺りを帆翔しながらこちらに向かってゆっくり流れてくる。
雨模様のどん曇り空。すぐに曇るレンズと格闘しながらカメラを向けた。ほゞ真上を通り過ぎて行く。逆光で下面の様子は分からない。これ、晴れてたら・・・。なんて思いながら何枚かシャッターを切った。帰宅後画像を補正してみると、腹巻模様がかすかに浮き出てきた。これはもうノスリでしょう。

次会うときはその場でノスリと分かる状況でお会いしたいです。



星空の話題2つ : C/2022 E3 ZTF彗星 ・ 天体3傑(月と金星と木星)揃い踏み
C/2022 E3 ZTF 彗星
(1月31日 3時31分ごろ)
天体3傑 月、木星、金星 揃い踏み
(2月23日 19時23分ごろ)

C/2022 E3 ZTF 彗星
パロマー山のサーベイで発見された、オールトの雲から飛来したと考えられている長周期彗星。1月下旬ごろには6等星を超え、肉眼でもぼんやりとした雲の塊のように観測されるように。撮影時の1月31日3時半ごろは、北極星の近く(離隔10°18’)にあって 5.5等ぐらいだったでしょうか、位置を確認した後は肉眼でもそれとわかる程度で見えていました。

天体3傑揃い踏み
2月23日夕暮れ時。なにやら外がざわついていたので出てみたら、西の空に天体3傑の見事な行列。スマホ向けたりして、わーわー騒いでいた。22日に月と金星と木星の会合があるという情報は知っていたけど、うっかり見逃してしまっていた。それだけに、一直線に並んだこの日の3傑の姿は、なんとも幻想的で美しかった。むしろ、ぐしゃっと集まっただけの22日の会合よりも見栄えが良かったかも。金星の西には海王星もいたようですが、8等級で肉眼で見ることはできませんでした。この日、月齢は3.2、木星−2.1等、金星−4等でした。



ハジロカイツブリ 2023年 2月
長年「・・ぽいやつ」どまりだったハジロカイツブリ。ついに証拠写真ゲットです。

道路沿いのわりと大きな貯水池。周りに目隠しがないせいでしょうか、シーズン中でも水鳥の姿を見る機会は少なく、たまにカモやオオバンなんかが2、3羽、いたりいなかったり。
そんな貯水池でカイツブリを発見。 通り過ぎざま「ハジロぽいやつ?」な気がして引き返して双眼鏡を向けるが、遠すぎてよくわからない。とりあえず撮影して拡大してみると、嘴が細くて少し反っている感じ。 これは図鑑で見たあのハジロカイツブリでほぼ間違いない(・・・かな?)。

ということで、めでたく「ハジロぽいやつ」は「ハジロカイツブリ」として、「与論島野鳥リスト(個人的に作成したリスト)」に旅鳥又は迷鳥で登録されることに。


2022年 速報



マガン 2022年12月〜2023年3月

3年振りぐらいでしょうか。
12月初旬に飛来して3月末まで、およそ4ヶ月の滞在でした。

警戒心が強いことで知らるガンの仲間ですが、与論島では、わりとのんびりしている印象です。
確認されているのはヒシクイとマガン。近付き過ぎなければ、それほど警戒する様子はないように見えます。
島の風土がそうさせるのでしょうかね。

このマガン、農作業をしている人間や通り過ぎる軽トラなんかよりバンが気になるようで、ずっと動きを追っていました。
「遊ぼうよ」 と誘っているような感じで。

マガンは与論島では珍しい鳥ですが、大きくて目立つ鳥なので滞在中は見る機会が多く、すぐにレア度が薄くなってしうのがちょっと勿体ないような気がします。



タゲリ 2022年11月

タゲリに遭遇。牧草畑で餌を探して歩き回っていた。
見られたのは1羽だけ。控えめな冠羽はメスでしょうか。

久し振りな気がして記録を見返したら、4年振りでした。
渡りの時期に飛来する旅鳥ですが、飛来数、頻度ともに減ってきた印象があります。
以前は、ほぼ毎年見られたのに、最近は見られない年も。

与論島では、春と秋の渡りの時期に1羽か2羽でいるのを見ることが多く、越冬したこともあります。
このタゲリは1日だけでした。他の場所へ移動したのかもしれませんが、今期見られた唯一のタゲリです。

与論島:10月〜4月。3月の確認例が最も多いようです。



皆既月食 と 天王星食 2022年 11月 8日

新聞等に「皆既月食と天王星食」の記事。
「皆既月食中に惑星食が起きるのは442年ぶり!」。「次は322年後・・・」。専門書でも「そのレア度は測りようのない奇跡の天文現象だ」 云々。なんともそそられる記事が・・・。これは観るしかない!。

当日、日中は曇。月食開始時刻になっても晴れ間は見られず諦め気分で過ごす。皆既月食前になってようやく雲の切れ目から逆三日月型に欠けた月が顔を覗かせた。しかも雲の切れ目が大きくなってきている。これはいけるかも。カメラを三脚にセットして待つことに数分。皆既直前の月が顔を出した。双眼鏡を向けると、月の下側に寄り添うように天王星の姿が見えた。
天王星は昔から気になっていた惑星のひとつ。太陽から29億キロも離れた軌道上を公転している巨大な氷の惑星。しかも自転軸が横倒しになっているという奇妙な惑星。そいつが月に隠れる瞬間がもうすぐ見られると思うと・・・、なんて感傷に浸っている場合ではないか。写真撮らなきゃ。

月食
 部分月食が午後6時9分に始まり、皆既月食は7時16分から8時42分まで。その後の部分月食は9時49分に終わる。
天王星食(潜入)
 鹿児島 20時 20分 42.6秒。 那覇 20時 13分 16.3秒。  与論島 20時 16分頃?(推測値)。




コクマルガラス 2022年11月
 コクマルガラス、15年ぶりの再会です。
そう馴染みでもないのに、見た瞬間に名前が出てくることってたまにあって、このコクマルガラスもそんな鳥のひとつ。
昔読んだコンラート・ローレンツの著書『ソロモンの指輪』に、観察研究対象としてニシコクマルガラスが出てくる。とても面白い本で動物行動を観察することの面白さを教えてくれた本です。日本ではコクマルガラスが冬鳥として西日本に飛来するということで、ずっと気になっていた。
 そんなこともあってか、初めて会ったときにすぐに「コクマルガラス」という名前が頭に浮かんだ。耕されたばかりの畑で餌を探してちょこちょこ動き回っていた。真っ黒で、大きさはハトぐらい。動きはほとんどカラス。そんな感じでした。
そして今年、電柱のてっぺんに止まっているところに遭遇。やはり見た瞬間にコクマルガラスだと思った。
同じ場所にじっとしているのが苦手のようで、前回も見られたのは1日だけ。今回は翌日も見かけたが以降見られなくなった。もしかしたら、もっと頻繁に来ているのかもしれないが滞在期間が短いせいで、会えてなかったのかもしれない。ともあれラッキーでした。
 図鑑等で見ると、群れを好むようですが、与論島では2回とも単独での行動でした。



ブッポソウ 2022年 9月
ブッポウソウとの遭遇は2年ぶり!。
 ブッポウソウは会えるとハッピーな気分になる鳥。ヤツガシラとかカワセミとか、ミフウズラもそんな感じ。
 達観したような仏頂面で、じーっとこちらの様子を伺っている表情が阿弥陀さんのようで何か良い。・・・頭が大きく見えるからお釈迦さんでしょうか。愛嬌があっていつまでも見ていたい鳥です。

  夏鳥として主に西日本に渡来するそうですが、絶滅危惧種に指定されていて、繁殖地は国指定天然記念物として保護している所もあるようです。そんな繁殖地では警戒心が強く、営巣地周辺では近付きすぎたり長時間の観察は控えるように等、注意喚起されているところもあるようです。

 旅鳥として短期間滞在するだけの与論島では、わりとのんびりしているような印象です。近づき過ぎなければ、それほど警戒する様子は無く、同じところにじっとしている。近くに虫が飛んできたら飛び立って捕まえに行く。そしてまた元の位置に戻ってくる。所用を済ませて小一時間ほどして戻ってみると同じところに同じ表情で止まっていたりする。
 与論島では渡りの時期に見られますが、単独でいることが多いようです。



ホトトギス 2022年 6月

今年はホトトギスの当たり年?。
電線に鳩。 何の気なしに通りすぎようとして、飛び立った瞬間に「あ、ホトトギスだった」。なんてことが度々。
初認は6月4日。以降数ヶ所で見かけた。いつもより多く飛来しているのかなという感じ。
ホトトギスは警戒心が強く近づきづらい鳥。良い感じの写真がほとんどない。ゆっくり近付いても車を止めるとすぐに飛び立ってしまう。結局、遠くの電線にそれっぽい鳥影が写っているという、そんな写真を何年も撮り続けている。
今回、少し時間が取れたので、居そうな場所に当たりを付けて行ってみた。ビンゴ!。雨に打たれて止まっているホトトギスを発見。ただ、出会いが突然すぎた。やつも気づいていて警戒している感じが伝わってくる。飛び立たないうちにと、曇ったレンズを拭く余裕もないままシャッターを切る羽目に。案の定、靄の中で飛び立つ直前の後ろ姿が1コマ撮れただけ。ホトトギスは手強い相手です。

托卵相手であるウグイスが繁殖している与論島では、夏鳥としても渡来している可能性があるホトトギスですが、出会う機会がかなり減ったかな、というのが近年の印象です。




コシアカツバメ 2022年 6月

今日も雨。濡れツバメが電線に数羽。渡りのピークは3月から5月。この時期見られるツバメは数羽程度で いつものありふれた光景。
そんななか、通り過ぎざま感じた「なんかちょっと変わったやついなかったか?」という思いがどうしても頭から離れず、所用の途中だったけど引き返してみた。
まわりのツバメに比べて少し大きくて尾も長いような、そんな感じなのが1羽いた。吹き込む雨に閉口しながらウインドウを少し下げて双眼鏡を向けると、なんとコシアカツバメ。
与論島では旅鳥で、渡りの時期にツバメの群れなどに混じって見られることがあるが、数は少ない。しかも飛んでいるところを見ることがほとんどで、止まっているのを見る機会は少ない。これはめったにないチャンスかもしれない。濡れるのを覚悟でカメラを取り出し数コマ撮ってみた。
どうにか「コシアカツバメだ」と分かる程度には写ってくれたようです。
コシアカツバメ:ツバメより少し大く、飛んでいるときは腰の赤っぽい色が目立ちます。胸から腹にかけて細い縦斑があります。



オオノスリ(?) 2022年 4、5月
ホバリング中の鳥影に遭遇。
遠すぎてよく分からなかったが、ひらひらした感じで、同じところにとどまっていた。
見た瞬間は「ノスリだ!」と思った。与論島では渡りの時期にまれに見られる珍しい鳥。
少しずつ近寄ってみる。翼が長くて広くて、初列風切り羽の白っぽさがやたら目立つあたりが、ちょっと気になって。 「ノスリってこんなんだっけ?」とか、ふわふわした感じはオオゴマダラみたい、とか思いながら見ていると、藪の方に下りていった。
一度は見失ったが、何とか見つけ出して双眼鏡を向けると、体型がノスリとは少し違うような。
今まで見たノスリは、ずんぐりしていて、電柱のてっぺんに止まっているとダルマさんがのっかているような印象。 今回遭遇したやつは、スマートで、精悍な感じ。
図鑑やネットの写真を見るとオオノスリに近いような気がして・・・。検討中。
写真上は4月中旬、下は5月上旬。同一個体だとしたら1ヶ月ほどの滞在ということに。



ハマボッス & イワダイゲキ 2022年 4月

ハマボッスの群生地発見。
海岸沿いの岩場の上にわりと大きく群生。海側は数メートルの断崖。東シナ海と太平洋の水平線が見渡せる絶景スポット。
ちょっと前までススキや笹が生い茂り、ギンネムやハマウドなんかが生えていて、どちらかと言うと穴場的な場所だった。
最近になって整備され、雑草や雑木が伐採されて景観が一変。アメリカハマグルマ(?)やグバンバイヒルガオなんかの群落も刈り取られて、その一帯にハマボッスが群生していた。

突如として出現した感のあるこのハマボッスの群生。どうやってできたのでしょうか。図鑑には越年草と書いてある。1年か2年であんなに広がるものなのでしょうか。誰かが種を蒔いたのかな。
縁取るようにして生えているイワダイゲキも良い感じ。開放感のある、絶景+ヒーリングスポットに。



サルハマシギ 2022年 4月

こいつはたぶん、サルハマシギですね。
図鑑に載っている夏羽にほぼそっくり。冬羽だったり、中間タイプだったりするやつは「サルハマっぽい」とか言いながら何度か見たことあるけど、「ザ・サルハマ」的な、こんなはっきりした夏羽サルハマシギが見られるのは、与論島ではとても珍しいことです。
数羽のタカブシギにまじって、忙しげに餌をあさっていた。



ト ビ vs. ハヤブサ 2022年 3月
帆翔中のトビに遭遇。
収穫が終わって、耕されたばかりのキビ畑の上空。
ネズミでも探しているのでしょうか。視線を下に向けたままゆっくり、たまに羽ばたきながら畑の上空を行ったり来たり。
与論島ではトビは珍しい鳥。ましてや狩りをする様子が見られたら超ラッキー。
獲物目がけて急降下する場面を期待して眺めていたら、突然ハヤブサが突っ込んできた。
この辺りで越冬しているハヤブサがいるけど、たぶんそいつ。 さほど執拗な感じはなくて、何回か絡んだ後、近くの藪の方へ飛び去った。「いるよ」と主張したかっただけなのかもしれない。
トビは、そのまま畑上空を探索。直後に、ミサゴが上空を横切っていったが何事も起きなかった。

ヒシクイ (オオヒシクイ) 2022年 2月−3月
お散歩中のオオヒシクイに遭遇。
「昼過ぎ」すぎ、夕方と言うには少し早いまったりした時間帯。
道路の真ん中をのっそりと連れだって歩く2羽のオオヒシクイ。
散歩をする熟年夫婦のようで、なんか良い感じ。
所用の途中ながら、散歩の邪魔をしないように(牧草地に移動するまで)、車を止めて見入ってしまった。

11月から12月にかけて滞在していた6羽のグループは、その後2ヶ月ほど観られなかったので、たぶん新たに渡ってきたと思われます。
つがいでしょうか。 2月の末から3月の初め頃まで、10日間ほどの滞在でした。

渡り鳥の定番になってくれれば楽しいのですが。

2021年 速報


カンムリカイツブリ (カイツブリ科) 2021年12月
なんか近頃珍鳥づいているようで、出会うことの少ない鳥に、さも普通っぽく出会ってしまう。

普段よく通る農耕地で、「あ、ソリハシセイタカシギだ」とか、「なんか大きな鳥がいる(オオヒシクイ)」とか、ムクドリの群れに双眼鏡向けたらホシムクドリが混じっていたり。

カンムリカイツブリも与論島では出会うことの少ない鳥。
いつも通る海岸沿いの道。漂着軽石の状況を見ながらゆっくり車で走っていたら、岸からちょっと離れた所に浮かんでいた。

野鳥を見始めた頃、珍しい鳥来てないかと図鑑片手に休日一日潰して探し回っていた。
カンムリカイツブリも 、そんな頃に出会った鳥のひとつ。もしかしたら、その時以来かもしれない。

羽繕いをしたり、羽ばたいてみたり、リラックスモードで内海にぷかぷか浮かんでいた。

ホシムクドリ (ムクドリ科) 2021年12月〜2022年 1月
電線に数羽のムクドリ。与論島では渡りの時期に見ることが多く、越冬例はそう多くない。
こいつらずっといるのかな。とか思いながら双眼鏡を向けると、なんと、ホシムクドリが1羽紛れていた。
これはまた危うく珍しい鳥を見逃すとこでした。 いつ以来でしょうか、ホシムクドリを見るのは。

ムクドリはわかりやすい鳥。遠目でも「あ、ムクドリだ」、で通り過ぎることが多い。ホシムクドリは、ムクドリの群れに混じっていることも多いそうで、見逃していた可能性もあるのかなと、反省中。

ヒシクイ(オオヒシクイ) 2021年11〜12月
牧草地に大きな鳥。
双眼鏡を向けると、なんとオオヒシクイ。しかも6羽。

今年2月、数年ぶりの飛来に次はいつ出会えるか分からないからと、遠くから双眼鏡で時間の許す限り眺めていたあのオオヒシクイに、こんなに早く再会できるとは。しかもこんなにたくさんお友達(家族?)つれて。

「良いとこ見つけた。どう、一緒に。与論島」 なんて・・・。

2月に飛来したオオヒシクイが、この中にいたかどうかは分からないが、そう思いたい再会でした。
11月の末から12月のはじめにかけて、牧草地や貯水池で過ごしていたようです。
(国指定天然記念物)

軽石大量漂着 2021年10月

渡りの季節。何か面白いやつ来てないかと、近場の海岸へちょっと寄り道。
岩場で見張り中のイソヒヨドリ(♀)1。リーフの辺りを飛翔中のクロサギ(黒)1。読書しながら日焼け中の人間(♀)1。
期待していたシギ、チドリの気配は無し。

一見、いつもと変わらない穏やかな風景に見えたが、波打ち際辺りにちょっと違和感が。黒っぽい数本の筋が、ずーっと端から端まで続いている。時化の後の海藻の筋とは明らかに違う。近寄ってよく見ると軽石の行列。こんなにたくさん、なんで?。そういえばトカラ列島か口之永良部島辺りで噴火があったとか。なんて思いながら、大きめの拾って「軽ッ」つってみたり、潰して感心したり・・・。帰宅後見た新聞に「喜界島に大量の軽石が漂着。小笠原諸島の海底火山から噴出云々」という記事を見つけて「こいつか」などと。その時は軽い気持ちで納得していたが、まさかあんなことになろうとは・・・。

漂着する軽石の量は日に日に増え続け、数日後には島の北東側の海岸一帯を覆い尽くしてしまった。人体に影響はないとか書いてあったけど、これはちょっとまずいんじゃないかなって状況に。全国版のニュースにも。

・写真(上):軽石で覆い尽くされた海岸。
・写真(中):波打ち際に打ち寄せる軽石。(癒やし・ヒーリング効果のある代表的な潮騒。今聞こえてくる潮騒の音はまるで、ダンプカーから土砂を落とすときのよう音。いやな音ではないが、寝るときはボリュームを下げて、もうちょっと柔らかい音にしたい。)
・写真(下):沖を漂う軽石の帯。(漂着した軽石の中には十数センチ越えものものも)

地元の住民やボランティアのがんばりで(年末時点では)元の綺麗な海岸に戻りつつありますが、公用地や空き地に大量に山積みされた軽石を見ると、何かうまい使い道があればいいのに、なんて思ったり。


サシバ vs. ハシブトガラ  21021年10月
サシバが来た。初認は9月28日で、ほぼ例年並み。

サシバは冬鳥の主役。一足先にやって来たチョウゲンボウに時々ミサゴ。与論島の空も、徐々ににぎわいできた。 などと若干浮かれ気味に空を見上げてにやついている、ある種の人間どもの傍らで、心中穏やかでない連中も。
厄介者的オーラを微妙に漂わせつつ、近年、留鳥の地位獲得に成功したハシブトガラス。
あちこちで、いさかいを目にする。たいがいは電柱の奪い合い(そう見える)。

先日、サシバとハシブトガラスがやり合っている現場に遭遇した。チラ見で通り過ぎて、10分度して戻ってみると、サシバがその電柱を占拠していた。 別の場所では、サシバ1羽とハシブトガラス4羽がやりあっていた。さすがのサシバもこれでは分が悪いだろう、なんて思っていたが、しばらくして戻ってみると、なんとサシバが電柱を占拠していた。少し離れたモクマオウの枝先で、つまんなさそうに(?)たむろしているハシブトガラス。なんか声をかけてあげたくなるような、そんな気にも。
以前、本気モードで喧嘩をしているサシバを見たことがある。絡み合ったまま車が行き交う道路に落ちてくるような、かなり激しいものだった。 だから、怪我しなかっただけ良かったんじゃない、と。

カラスの群れに追われて、渋々退散する猛禽の映像を見ることがありますが、与論島ではサシバに分があるようです。ハシブトガラスの数が少ない、というのもあるのでしょうか。

ミサゴ VS. ツミ  2021年 7月
梅雨が明けて、空は夏仕様。
ふと見上げると、ミサゴが1羽浮かんでいた。まるでカイトのように。優雅に、のんびりと。
サシバやチョウゲンボウが去った今、与論島の空を独り占め。そんな気分でしょうか。

メジロの声、遠くで騒ぐヒヨドリたち、途切れ途切れこ聞こえるキジバトのさえずり。ありがちな昼下がりのワンシーンに、悠然とソアリングするミサゴ。見ていると穏やかな気分に。まさに至福のひととき。

そんなリアルBGV的情景に浸っていると、ツミの声がボーッとしかかった意識の中に紛れ込んできた。
そういえばこの辺りで営巣していたなあ。なんて思いながら眺めていると、不意にミサゴがバランスを崩した。よく見ると小さな鳥影が攻撃を仕掛けていた。営巣地上空を侵犯されたツミが、スクランブルをかけたよう。
最初は「なんだよ」て感じでかわしていたが、執拗な攻撃に「わかった、わかった」て感じで去って行った。
せっかくの「与論島独り占め的空の散歩」に、水を差された感じのミサゴ。なんかいいですね。いいキャラしてると言うか。いろいろやらかしてくれる(魅せてくれる)・・・、大好きな鳥です。

シロハラクイナ 子育て中 2021年 5−6月
道路脇に黒い塊が2つ。 近づくと、転がるようにして草むらに消えていった。 バンの幼鳥?。 この時期、親子連れのバンによく会う。
翌日、道路を横断しているシロハラクイナに遭遇。 車を止めて見ていたら、何か昆虫ぽいものをくわえて戻っていった。 昨日、バンの幼鳥が逃げ込んでいった草むらの辺りに ・・・。!?、もしかして、昨日のあの黒すけは・・・?。
何とか確かめたい(ずっと気になっていた。島で繁殖しているのでは)。そっと近寄ってみると、道路から少し離れて小さな溜め池があった。 牧草や低木が目隠しになって、道路からではわかりにくい。
この辺りに住み着いているのかな。なんて思いながら見回すと、池の端を、牧草に隠れるようにしてゆっくり泳いでいるシロハラクイナが見えた。 そして突然、近くの草陰からあの黒すけが、羽ばたき(?)ながら池に飛び降りて水草の上を疾走していった。 そうか、おまえらシロハラクイナの子だったのか・・・。 なんか、感慨深いものが。
ここでは3羽の幼鳥を確認。 数日後、別の場所でも親子連れを確認。こちらは、幼鳥は1羽しか見られなかった。 さらに別の場所でも、成鳥を確認。

以前から、出現時期などから繁殖の可能性も考えていたが、いまいち確信が持てずにいた。 今回、親子が一緒にいるところを見ることができて、少なくとも夏鳥的な可能性も有り、かなと。 今後も注視していきたいです。

シロハラクイナ (クイナ科) : 南西諸島に生息。 与論島では、旅鳥扱いでしたが、繁殖の可能性もあるようです。

皆既月食 と 南十字星 2021年 5月 26日
新聞に皆既月食の記事。今回はスーパームーンと重なる・・・云々。
関心は今一つ。 梅雨真っ只中だし。予報は雨だし。何度も見てるし・・・。
もし晴れたら。最近ちゃんと星見てないから、気晴らしにいいかな。 なんて、ちょっとその気になったりして。
当日、日中はどん曇。晴れる気配無し。 とはいえやっぱり気になる。 時間前、外に出てみると僅かながら雲に切れ間があって星が何個か瞬いている。 月影もうっすらと。ダメもとで行ってみっか、てことで。
結果は上々でした。 薄い靄がかかったような星空に、皆既間近の月がモワッとあって、より幻想的でなんか良い感じ。予想外のシーンにレリーズを付ける余裕もなく、手押しでシャッターを切る。というお粗末な写真にがっかり。

皆既月食が終わると、いつもの星合わせ。 月があるのはサソリ座。西にある星の集まりは双子座で、隣の明るい星は子犬座の一等星プロキオン。 などと、雲の切れ間に見え隠れする星を、頭の中の星図と照らし合わせて納得していく。
そんな中、南の地平線近く、三角形に並んだ三つの星に目が釘付けに。 小さいながらも特徴的なその三角形は、なんと南十字星。 β星、γ星、δ星の、三つの星が密やかに輝いていた。思わず息をのむ・・・、なんて表現をしたくなるくらい美しい三角形。 ブレブレ皆既月食のがっかり写真のことなんてもう、どうでも良くなった。
もしかしたらと、水平線の見える場所まで移動してみたが、α星は見られなかった。

与論島では、運が良ければ(気象条件等)、α星を含めた完全体で、南十字星が見られることもありますが、β、γ、δ、の三つの星が成す三角形も、見る度に癒やされる、美しい三角形です。

イジュ 満開 2021年 5月

満開のイジュを見るのは、久しぶりのような気がする。
5月、梅雨入りとほぼ同時に咲き始める、イジュ。 ヒカンザクラ、ヤブツバキとともに、季節を感じさせてくれる、花木の一つ。 満開になる年もあれば、パラパラ咲きのことも。 パラパラだと、チラ見で通り過ぎたりして・・・。今年は?。

イジュの花が見たくて、ついつい寄り道してしまう場所がある。
「 昔、島が貧しかった頃、豊かになるようにと、イジュ、モクマオウ、楠木 の、3種類の苗木が、各家々に配られた。 このイジュはその時のだ 」と、話してくれた方の土地。 畑脇の斜面林の一角にあって、今でも親族の方が大切にされている。 近くを通る度に、ちょっと寄り道したりして気にかけていたが、ここ何年か、満開には出会えなかった。

今年は幸運にも、満開時に近くを通ることができた。 オオゴマダラや、ツマムラサキマダラ、イシガケチョウ、アサギマダラなどの蝶、蜂など、他の昆虫もいっぱい集まっていた。 満開を一緒に楽しんでいるようで、とても良い感じだった。

イジュ(伊集):つばき科。与論島には自生種として記録されているようです。


ノボタンと再開 2021年 5月

久しぶりの、ノボタン。
島の南西部、農道脇のちょっとした崖地の斜面に、ノボタンが自生している場所がある。 毎年、開花を楽しみにしていた、唯一の観察ポイント。 ノボタンは、この一帯でしか見たことがない。 はっきりした理由は分からないが、 地質が関係しているのでは、という話を聞いたことがある。
その、唯一の観察ポイントが、何年か前の 「 50年に一度 」 とかいう、記録的な豪雨で、崖ごと崩れて無くなってしまった。 以来、ずっと見つけられずにいた。

先日、車で走行中、視野の片隅に、ちらっと映ったそれっぽい花。 確かめずにはいられず、バックして双眼鏡で覗いてみると、 確かにノボタンだった。
以前の観察ポイントから、数百メートルほど離れた場所で、地形や地質 (立長層?) も、よく似ている。 ( 島でピャードゥルと呼ばれている地質。)
全滅してしまったのではと、危惧していたので、ほっとしました。


オアサギ vs. カワウ 2021年 4月

防波堤の片隅に、カワウが1羽。
何気なし見ていたら、オアサギが、反対側に降り立った。
ヤバそうな予感。何んか起きるぞ!。 しばし、見物を。

「見かけないヤツが゙おるな」て感じで、アオサギが、ゆっくり近付いていく。
「気にしてない」ふうを装いながら、時折振り向く カワウ。 その度に足を止める アオサギ。
これって・・・、だるまさんがころんだ!?。面白くなってきた 。
何回か繰り返して、距離が詰まると、カワウが少し離れた。
「うざってぇなぁ」て感じ?。 そこで、両者の動きが止まった。
さあ、どうするアオサギ。 何が起きる・・・?。

と、残念。 ここで、タイムアップ。
所用の途中、たまたま遭遇したもので、どうしても、行かなければならない時間に。
この後、何が起きるのか。何も起きないのか(たぶん、こっちかな?)。
心残り感半端ないまゝ、移動せざるを得ませんでした。 残念!。

アオサギ(サギ科):与論島では、冬鳥または旅鳥ですが、越夏するのもいて、ほぼ1年中見られます。
カワウ(ウ科):以前は、迷鳥扱いでしたが、ここ数年、越冬するものが増えている、新参者です。


ハマボッス? 2021年 4月
何年か前、群生しているグンバイヒルガオの中に一ヶ所、ひときわ目立つ白い花の塊を見つけた。
なんか、いい感じで、綺麗で。 花の咲き方が、とても良い。 名前は?。 自生種?。 手持ちの図鑑をめくってみたが見つからなかった。

今年、その花に再会した。 やっぱり気になる。 ちょっとがんばって調べてみた。 「 ハマボッス 」 という花が一番近い。 けど、図鑑に載っている写真は、咲き方がちょっと違う。 ネットで検索したら、よく似た写真がいっぱい出てきた。 なので、これは、たぶん 「 ハマボッス 」 です。
ほぼ、日本全国の海岸に生育していて、珍しい花ではないようです。 探してみると、海岸沿いのいろんなところで見つかった。

与論島には、通称 「 サシ 」 と呼ばれる、島一番の嫌われ草がある。 アワユキセンダングサの一種らしいのですが、外来種で繁殖力が強く、至る所に生えている。 雑草の代名詞的存在。 取っても取っても、すぐ又生えてくる。 種のくっつきのしつっこさも、嫌がられる理由の一つ。 地べたに咲く、白い花の代表格が、このサシ。 似たような環境に咲く、他の白い花たちに関心が向きづらい理由の一つは、こいつのせいではなかったかと、自己分析中。 ハマボッスも、そんなんで見過ごしていた可能性も。 素敵な花なのに、もっと注目してやってもいいかなと。
( サシは、花に蝶がよく来るので、個人的には、そんなに嫌いではないです。 )

ハマボッス(さくらそう科):全国の海岸に生育する海浜植物。漢字では「浜払子」と書き、花の咲く様子が払子(仏教の法具)に似ていることに由来する。 だそうです。

キジ 2021年 4月

刈り取ったばかりの牧草地で、にらみ合っているキジに遭遇。この時期、よく見る光景。
いつもなら、チラ見で 「 お、やってるな 」 で、通り過ぎるところ。
先日、偶然見かけた乱闘シーンが、やたら激しくて、「 けっこう派手な喧嘩すんだ 」 と、気になっていた。
こいつらはどうか?。 今日は、少し時間に余裕がある。ちょっと観戦を。
最初は、同心円を描くように、間合いを保ったまゝ静かに動いていた。 互いに、相手の隙をうかがっている感じ。
そして、1羽が飛び上がったのを合図に、戦いが始まった。 かなり激しい。 組んず解れつ、 どっちがどっちで、どうやり合っているのか。 動きも速くてよく分からない。 けど、面白い。
格闘か闘鶏の専門家にお願いして、技の解説をしてもらいたい。 ぐらい面白い。 ただ、いつまで続くのか・・・。
どう決着するのか、見たい気もあったが、そこまで付き合っているわけにもいかず、双方の健闘を祈りつつ、観戦終了。

キジ (キジ科) : 放鳥したニホンキジが定着。


ヒドリガモ? 2021年 3月

道路沿いの小さな溜め池に、カモが2羽。 通り過ざま、チラ見。
ヒドリガモだ。 ん、ちょっと違うかな。 Uターンしてもう一度見てみた。
1羽は、たぶんヒドリガモ。 で、もう1羽が、ちょっと違う。 アメリカヒドリにも似ているけど、そうでもなさそう。
もしかして、あの、ヒドリガモと、アメリカヒドリの交雑種、とかいうやつでしょうか。
(嘴の付け根の黒班は、上の方が細くなっている。)
いずれにしろ、あまり見たことないかもしれない、カモでした。


トビ (タカ科) 2021年 3月
所用で立ち寄った先。近くからサシバ( だと思った )が、飛び立った。「 ちょっと違うな 」というのが、意識の片隅にあったので、用事を済ませた後、改めて見上げると、なんと、そいつはトビ。与論島では、迷鳥で、出会う機会の少ない鳥。
もの惜しげ?な様子で、しばらく上空を旋回した後、ゆっくりと遠ざかっていった。 何か、未練でもあるような・・・。「 元のところに戻りたいけど、うざったいのがいるなぁ 」て感じ?。 「 トビですよ、ちゃんと見て 」と主張しているようにも。
逆行ながら、数分もの間、目を楽しませてくれました。その後、2週間ほど滞在したようです。

オキナワクルマバナ(シソ科)? 2021年 3月
畑の脇に、こぢんまりと咲いている小さな花があった。 ちょっと気になって、カメラをマクロにして寄ってみたら、花の形が何とも可愛らしいのだ。
図鑑で調べてみた。「 オキナワクルマバナ 」というのが似ているかな。「 陽当たりのよい原野や道ばたなどに生える多年生草本、茎は4角形で高さ30〜60cmぐらいになる 」とか。 与論島では、自生種として記録されているようです。
後日、近くを車で通った時には、花は終わっていて雑草が生い茂っているだけ。どの草がそれだったのか分からない。
花が咲いていないと、専門家か愛好家でないと、見過ごしてしまう。だから、「 雑草 」なのでしょうか。
「 珍しい花見つけた 」といって調べてみると、何処にでもある自生種だったりする。それがまた、楽しいのです。

ミサゴ 2021年 2月

またまた、ミサゴが見せてくれました。
いろいろあって、海岸沿いもここんとこ静かで、時折、島ん人が、汐干狩や釣りに来る程度。
静けさが戻って、昨年からシロチドリを見かけるようになった海岸がある。 以前ここでは、毎年、数つがいのシロチドリが繁殖していた。
何となく惹かれるように、その海岸に立ち寄ってみた。
海岸植物で覆われた細い道を抜けると、急に視界が開ける。島では、よくある光景。 出てみるまでは何があるか分からない。
海岸に出ると、いきなりミサゴと目が合った。
波打ち際の砂地に、すでに警戒心満タン状態で、こちらを凝視して突っ立っていた。
双眼鏡を取り出そうとしたときには飛び立ってしまったが、 その足には、自分の体長に近いほどの魚が。
脚を前後に開いて、獲物を体と同じ向きにする、いつものスタイルで、海面近くを引きずるようにして飛び去っていった。
食事の邪魔して申し訳ないと思いつつ、しっかり撮影させてもいました。


貼り絵のハイビスカス? 2021年 2月

面白い木を見つけた。
幹というか、枝というか、直径4.5cmほどで、表面がステンドグラスのような、貼り絵のような、模様をしていた。
先の方へたどっていったら、ハイビスカスの葉がついていた。
以前にも見たことあるような気がするけど。何なんでしょうか。 ちょっと気になる事象?、でした。


キジバト 自宅庭で営巣 2021年 2月

親鳥(左上)巣立ち雛(右下)

ヤブツバキ
自宅庭のヤブツバキに、キジバトが営巣。2羽、巣立った。
営巣に気づいたのは2月15日。孵化して4〜5日ぐらいの雛に餌を与えていた。

ヤブツバキの開花は、我が家の早春の楽しみの一つで、いつ咲くか、いつ咲くかと、毎日のように眺めていた。

そのヤブツバキの開花は2月5日。
ようするに、 「咲いた、咲いた」 と、うかれて写真なんぞを撮っているわずか数十センチも離れていない所で、そのキジバトさんは、自らの気配を消しつつ、卵を暖めていた。と、いうことに・・・。全く気がつかなかった。
その後は、なるべく近づかないようにして、巣立ちを楽しみに。

そして、2月24日、巣立った雛鳥が庭の片隅でくつろいでいた。

我が家にとって、今年最初のサプライズでした。

ヒシクイ (カモ科) 2021年 2月  (亜種オオヒシクイ)

農耕地の道路を車で移動中、ヒシクイに遭遇。畑脇の湿地際にたたずんでいた。
与論島では、とても珍しい鳥で、2007年に1羽、観察されていますが、それ以来です。

ヒシクイは、亜種ヒシクイと、亜種オオヒシクというのがいて、日本で見られるのは、ほとんどオオヒシクイだそうです。
このヒシクイも、亜種オオヒシクイと思われます。


カワウが、いっぱい
今期(2020−2021冬)は、カワウの飛来が、かなり多ようです。
以前は、「カワウいたよ」、「えっ、何処に」なんて、会話してたぐらいの鳥だったのに、数年ぐらい前から急に目立つようになった。昨季は20羽程度の群れが飛来。
今期は、数羽〜10羽の群れが、。複数の貯水池や海岸で見られた。

カワウ (ウ科):冬鳥(?)  与論島では、迷鳥扱いでしたが、ここ数年、毎冬越冬しているようなので、冬鳥でいいかな、と。

2020年 速報


ヒドリガモ (カモ科) 2020年10月

今期の初鴨はヒドリガモ。その後、ハシビロガモ、キンクロハジロ、コガモ、オナガガモと、続々飛来。
どちらかと言うと、飛来数の少ないヒドリガモですが、今期はなんか、わりとあちこちで早い時期に見らました。

ヒドリガモ : 与論島では旅鳥で、渡りの時期に見ることが多いですが、越冬することもあるようです。

ブッポウソウ (ブッポウソウ科) 2020年9月

久しぶりにブッポウソウと遭遇。島のほぼ中央。車で走行中、電柱のてっぺんに黒っぽい鳥影。あのシルエットはもしやと、ゆっくり近付いてみたが、飛び立ってしまった。フワリとした飛び方、翼にはトレードマークの白斑が。たしかにブッポソウでした。所用を済ませた後、双眼鏡を持って辺りを探し回ったが見つからず。残念。

ブッポソウ:与論島では迷鳥で、渡りの時期に時々飛来する。写真は2012年6月に撮影したものです。

クロアジサシ? (カモメ科) 2020年9月

島の西側の海岸沖。漁をしている小舟が一つ。エリグロアジサシの群れが、まわりを飛び交っていた。小魚の群れでもいるのかと見ていたら、一回り大きい黒い鳥影が1羽、群れに乱入してきた。セグロアジサシの幼鳥か?、と思ったが、双眼鏡でも遠すぎてよく分からない。撮影した写真を拡大してみると、尾の形が燕尾ではなく、くさび形に近いように見える。で、クロアジサシではないかと。
台風9号が東海上を通過したのが、一週間ほど前。その少し前には、8号が東シナ海を北上している。その風に乗って飛来した可能性も。
2019年に、初めてクロアジサシを見たのは、ここから数百メートル離れた場所で、そのときも、台風13号が東シナ海を北上中だった。
両種とも、与論島では迷鳥で、ちゃんと観察したことがないのでよく分かりませんが、どちらかだと思います。


オキナワスズメウリ (ウリ科) 2020年8月

何とも可愛らしい、つる植物の実を見つけた。直径2cm程。小っちゃいスイカみたいな模様で、あめ玉のような実が、いっぱいついていた。いつも見ている場所なのに、何で今まで気づかなかったのか不思議です。
図鑑で調べたら、オキナワスズメウリとあり、「石灰岩地帯に多く見られる1年生のつる性草本。実は鮮赤色に白色の大へん美しい縦縞がある」とか。
皮だけ残っているのもあったけど、メジロの仕業でしょうか。枯れるまでまって、種を取って鉢植えにしておきました。

ヤシガニ 2020年8月

石垣の隙間で、なにやら、こそこそ動く気配が。そっと近づいてみると、大きなハサミと脚がニョキっと。奥で触覚らしきものも細々と動いてる。
ヤシガニ・・・?。これはまた珍しいお客さんが。
せっかくだら、全身を見たい。
熟して落ちたバンジロウーの実が近くにあったので、すぐ下に置いてみた。しばらく待ったが出てこなかった。翌日、バンジローは無くなっいて、奴もいなくなっていた。
生きてるヤシガニを見たのはいつ以来だろうか。車にひかれて死んでいるのは、時々見るけど。

ネオワイズ彗星 (C/2020 F3) 2020年7月19日・20日

「肉眼彗星になりそう」という話は聞いていたが、観ることができたのは、長〜い梅雨が終わった7月19日。

「今日は見えそうだよ」と、誘われてに観に行った。高度が低いので日没後の数時間しか観察出来ないとか。先客がいたりして焦りながら場所探しでうろうろ。たどり着いたところで車を降りると、すぐに見つかった。西の空、肉眼でもすぐに彗星だと分かるほどに。北斗七星のすぐ下、3等ぐらいだったでしょうか。

(写真 下左: 7月19日。 上、下右:7月20日)
 

ベニモンアゲハ (アゲハチョウ科) 2020年7月

初めてジャコウアゲハの蛹を見たときの 「なんだこれは!」 的衝撃。 もう一度見たいと思いながら、見つけられずにいた。 ならば育てようと、ウマノスズクサを探して移植したのが、3年ほど前。
ついに今年、待望の幼虫がそのウマノスズクサについているのを見つけた。 蛹化するのを楽しみに眺める日々。 そして、幼虫を見つけてから12日目、ついに蛹化。あの「なんだこれは!」が近くのロープにぶら下がっていた。
蛹化から13日目に羽化。 が、えっ、なにこれ・・・?。
なんと羽化したのは、ベニモンアゲハ。 「えー、うっそー」、図鑑で調べたら、両種の幼虫は似ているが、白斑に若干の違いがあるとか。 幼虫の時の写真を見たら、確かに模様が少し違っていた。 ベニモンアゲハは、幼虫も、蛹も、見るのははじめてで、これはこれで良し。てことで。

ソリハシセイタカシギ (セイタカシギ科) 2020年6月〜7月
今年の梅雨は長かった。 観測史上最長とか?。降水量も平年を大幅に上回ったそう。
にわか湿地みたいなのがいろんな所にできて、水辺が好きな旅鳥たちも、いつもより長居してくれた。
おかげで、ご無沙汰気味だったシギやチドリにも会うことができた。

いつもなら、稲穂の隙間に頭のてっぺんが見え隠れして、「シギチSP.」などと、いまいち煮え切らい表現だった連中が、「タシギだ、ウズラシギだ、トウネンもいる」などと、種名で言えるのがなんか嬉しかったりして。 キリアイなんて、ちゃんと観られたのは何年ぶりでしょうか。

そして締めは、ソリハシセイタカシギ。6月から7月にかけて滞在。
「アボセット(通称、英語名)いたよ」。この一言が言えた喜び・・・。
野鳥ファンなら、分かっていただけるかと。

ソリハシセイタカシギ(セイタカシギ科)
希な旅鳥、または冬鳥。与論島では過去に1度観察されたことがある。
(写真 上)

ダシギ ウズラシギ ヒバリシギ トウネン キリアイ(シギ科)
旅鳥。与論島では、春秋の渡りの時期に、田んぼや海岸、にわか湿地などに飛来する。 (写真 下)

パキラ (パンヤ科) 2020年5月

パキラの花が咲いた。
以前、咲いたときに採取した種を鉢植えして、そのままほったらかしにしてあったやつ。10年ぐらい前だったでしょうか。パキラの花を見たのは、まさにその時以来か?。
花言葉は、「快活」「勝利」だそうで、「幸運を呼ぶ木」、なのだそうです。
もうちょっと大事にしたほうがいいか・・・。

ミゾゴイ (サギ科) 2020年 4月

たまに通る畑脇の道。車で走行中、数メートル先にミゾゴイ発見。車を止めて様子を見る。
そう慌てた様子もなく、こっちの動向を伺っている。数秒後、「とりあえず避難すっか」、て感じで藪の中へ。
ゆっくり近付いてその藪を覗くと、「何か用か?」的な目でこっちを見ていた。
それじゃあ、てことで2、3コマ撮らせて貰った。

ミゾゴイ(サギ科) L:49cm  夏鳥として本州〜九州の低山の林に渡来する。(フィールドガイド日本の野鳥より抜粋)
与論島では旅鳥で、渡りの時期にまれに出会うことがあります。

ミドリガメ? 2020年3月

貯水池近くの畑脇の道でカメに遭遇。道路の真ん中にじっとしていた。おしりの所に穴が掘ってあったので、たぶんこれから産卵するんでしょう。
こんな所で?、こんな時間に?、などと思いながら、そのまま通り過ぎたが、あんな感じでどんどん増えているんでしょうね。


イタチ 2020年 2月

車で走行中、全力疾走してくるイタチと遭遇。そして、いきなり路肩脇の地面を掘りだした。車で近づいても、気づかないぐらい必死に。獲物かなんか見つけたのでしょうか。それとも何か隠そうとしているのか。
輪禍死体を見ることがあるけど、何かに夢中になると猪突猛進的なところがあるのかもしれない。

ハヤブサ (ハヤブサ科) 2020年 1月

海岸沿いの散策路、ソアリングする鳥影に遭遇。ゆっくりと近付いてくる。
カメラを取り出して構えていると、さらに近付いてきて、ほぼ真上を通り過ぎていった。視線を感じるほどの距離。
明らかにこちらを意識しているようで、思わず 「 こんちは 」 なんてつぶやいてみたりして。もちろん、まわりに人影が無いことは、確認済みでした。

ハヤブサ(ハヤブサ科)  与論島では、旅鳥として、渡りの時期に見られるることが多いですが、越冬するのもいるようです。

2019年


部分日食 2019年12月26日

今年を締めくくる天体ショーは、部分日食。
与論島での食の始まりは、14時06分頃、最大が15時28分頃、終わりは16時39分頃でした。食の最大時の食分は、およそ0.45でした。

ナンキンオシ(?) 2019年11月

今期は、カモ類の飛来が多く、こいつも20羽程の混群の中に紛れていた。何気に眺めていた群れの中に、「なんだあいつ?」てのがいて、よく見るとナンキンオシっぽい。そういえば最近あちこちで見られているとか・・。
11月いっぱい見られた。

クロアジサシ(?)  2019年9月6日

所用ついでに寄り道した近くの海岸。海面下を移動する黒い塊を何気に見ていたら、ウミガメが鼻の先をちょこんと出して息継ぎをした。なんかいいことありそうな予感。
視線を移すと岩の上に黒っぽい鳥影。ん、あんた誰?。図鑑で見たことあるぞ。後で 調べたらクロアジサシぽい。「夏鳥として小笠原諸島や南西諸島南部に渡来する」とか。与論島では初かも。

台風13号が東シナ海を北上中で、ここんとこ強い南風が続いている。その風に乗ってやって来たのでしょうか。

クロアジサシ(カモメ科)Anous stolidus/ L:40cm W:84cm
夏鳥として、小笠原群島・硫黄列島・南鳥島・南西諸島南部などに渡来して繁殖するが、他の地域でも迷鳥として見られることがある。(フィールドガイド日本の野鳥より抜粋)

船が空に・・・? 2019年7月

「7月24日、晴れ、気温29度」。 撮影メモには、そう書いてある。写真で見ると曇っているようにも見えるけど。
たまにありますね、こういう現象。
水平線と、空の区別がつきにくいって言う。
そのせいで、水辺線近くの船が空に浮かんでいるように見える。
たぶんそういうことだと思う。
でも、遭遇すると、「えーッ!」、となる。
滅多に見られない現象なので、ついシャッターを切ってしまいました。

オニカッコウ でしょうか。2019年6月26日

小雨降る中、100mほど先の木のてっぺんに杜鵑類ぽい鳥影。ひと月ほど前にも同じ所で見た。たぶんそいつ。今回こそは何とかと、慎重に、慎重に、距離を詰めていったが、脇道から出てきた軽トラに反応して逃げていってしまった。うまく近づけていたのに残念。

オニカッコウ(カッコウ科)Eudynomys scolopaceus/ L:43cm
本州から南西諸島で春から夏に記録がある。(フィールドガイド日本の野鳥より)

ベニバト 2019年6月12日

畑脇の道を車で走行中、数メートル先をハトが2羽飛び立った。 キジバトでないことはすぐに分かった。明らかに小さいし尾羽の模様も違う。なんだ、いまの。混乱状態の頭に浮かんだのは、以前知人に写真を提供してもらったベニバト。だとしたら初見だ。何とか確認したい。最徐行で飛び去った方へ車を進めるとガジュマルの枝に止まっているのが見えた。「逃げんなよ」などと念じつつ、超徐行で近付いて何とか数コマゲット、です。

ベニバト(ハト科)Streptoperia tranquebarica/ L:22.5 cm
数少ない旅鳥または冬鳥として渡来し、南西諸島での記録が多い。 (フィールドガイド日本の野鳥より)

シロハラクイナ 2019年4

ここんとこ雨の日が多く、ところどころに水たまりができていて、キジバトなんかが、よく水浴びをしている。

そんな水たまりの横を通り過ぎようと近づいていくと、動きがおかしいのが1羽いた。バツが悪そうな面持ちで、見つかってしまった泥棒猫みたいに。よくみると、そいつはなんとシロハラクイナ。

何度も振り返りながら、そそくさと畑の中に入っていった。振り向いたときの白い顔とつぶらな瞳・・・。大好きな野鳥の一つです。
警戒心が強く、なかなか外に出てきてくれない鳥なので、ちょっと残念。いつものあるある「もっと早く気づいていれば・・・」。

シロハラクイナ(クイナ科)  与論島では、旅鳥としています。春から初夏にかけて見ることが多いようです。


クジラでました。2019年2月9日

海岸沿いの道。出ないかな〜、などと横目でちらちら海面を気にしつつ最徐行。
すると、なんと、出てしまいました。

不自然にうねった海面、水しぶきが上がると同時に黒っぽい塊がボコッと。続いてあの、クジラ、クジラした尾びれが・・・。
まさに「出たー!」て感じでプチパニック状態。
「どこだ、どこだ」などと、ぶつぶつ言いながら片目はファインダー、片目で海面を捜索。 小雨降る中、なんやかんやでこんな写真が撮れました。どう見てもこれ、クジラでしょう。

潮吹きの一コマで終わった去年のリベンジ。
海岸から撮ったにしてはまずまずの写真ではないかと・・・。



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