マイ・フィールドの住人たち


2007年8月28日皆既月食
ついでに、十三夜 & 晩秋の超満月

[2007年8月28日の皆既月食]
与論島では、天候の関係で皆既食終了直後から、観察できました。

下の写真が皆既食終了直後、8時25分頃の月の様子です。

月の右側の小さい点は、みず がめ座のσ星(4.8等)。
通常の満月では、見ることのできない光景です。

今回の皆既月食は(天文年鑑2007によると)、
部分食の始まり:17時50.9分
・ 皆既食:18時52.0分から20時22.7分まで
・ 部分食の終わり:21時23.8分
東京の月の出が、18時12分
ということで、ほぼ全国で皆既月食が観られる、とのこと。

与論島ではどうかというと、
(
東京の月出18時12分に、与論島の経度と緯度を、λ=128°27’、ψ=27°01’として算出すると、18時12分+34.6=18時46.6分で
夕方6時46分36秒、皆既食が始まる直前の食分0.91、明るい部分がほんのちょっと残った状態で、赤崎海岸の水平線から昇って来る。
そしてすぐに皆既食となり、20時23分まで、およそ1時間半、黒ずんだ赤い摩訶不思議な満月を観ることができる。・・・・・
はずであったが、残念ながら水平線近くはモヤと雲がかかっていて、そんな珍しい光景を見ることはできなかった。


【連続写真(合成)】
皆既食中は、モヤと雲の中にかすかに見え隠れしていて、双眼鏡でやっと分かる程度。

肉眼でもはっきり見えるようになったのは、皆既食終了直後から。

その後は、部分食が終わるまで、素晴らしい天体ショーを観ることができた。

連続写真の時刻と食分は、
おおよそ、次の通りです。()内は食分。

右上から、

9時21分頃 (0.05)
9時15分頃 (0.15)
9時10分頃 (0.23)
9時06分頃 (0.29)
9時00分頃 (0.40)
8時54分頃 (0.49)
8時46分頃 (0.62)
8時25分頃 (0.97)
です。

*食分は、日食または月食のとき、太陽または月が欠けた割合です。
*東京(東経139.7°、北緯35.7°):月出18時12分、a=4.1、b=−1.3

参考資料:「天文年間2007」

【十三夜 と 超満月】

お月見の定番と言えば十五夜。旧暦の八月を仲秋といい、八月十五日を秋の真ん中という意味で中秋、この時期は空気が乾燥し月も鮮やかに見えることから、中秋の明月と言われる。
古来より月を見るにはよい時期とされ、祭壇を作りススキを飾って団子、里芋、枝豆などを盛り、お酒も供えて豊作を祈願したのだそうだ。

与論島では、お供えした団子(トゥンガ)を子供たちが盗んでいく「トゥンガモーキャー」(トゥンガ盗り)が、古くから恒例の行事として伝えられている。

【十三夜】

十五夜を観たら、後の月、十三夜も観るのが日本古来の風習。

十五夜と十三夜の両方を観ないと片見月といって嫌われたとか。

今年は 10月23日が、その十三夜。

月見て「風流」語るなら、両方観よう、ってことです。


「十五夜は見たけど十三夜は見逃した・・・」、と言う、自称「風流人」の方、どーぞこの写真で見たふりしましょう(^_^;)。

地心距離: 367,808Km
視半径:16.2
輝面比:0.86
等級:−12


【晩秋の超満月】

十三夜の3日後、10月26日は満月。実はこの満月、今年最も大きくなる超満月!!
視直径が、33’30”
しかも地球から見える範囲全てが明るい、輝面比=1.00

今年一番小さかった4月3日の満月が、29’25”でしたから、約1’、月の1/30ほども違う。
午後8時46分から、9時2分
地球との距離が最も近くなった。
356,755.1km (The Skyのデータ)
左がその時に撮った写真。
月明かりだけで十分文字が読めるほど明るい月夜でした。

地心距離:356,998km
視半径:16’.7
輝面比:1.00

等級:−13



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